数学以外の四教科についても一通り入試問題を解きました。
まず英語ですが、特別に難しい問題はないように思いますが、いずれの問題も英文の問題文の内容をよく理解することができるかどうかが鍵と思われます。
英文の内容を正確に理解することにより、初めて正しい解答を書くことができる、そんな問題が並んでいると感じます。
その意味で、英語で高い点数をとるには、普段から英文に親しみ、英語の文章を肌身感覚で受け止めることができる、そのための幅広い経験を積んでおくことに尽きると思います。
もちろん、リスニングや英作文も、準備が必要ですが、ただ、それほど高いレベルが求められるわけではないようです。
英語になじみ、英語を日本語ではなく英語そのものとして理解する感覚を磨くことかなと思います。
次に、国語です。
国語は、結局文章を読み込む力が問われます。
文章が何を言わんとしているか、的確に把握することが求められています。
ただ、入試の文章は、それなりの内容のあるものが問題として出されます。
もし、受験対策として国語の勉強を行うとすれば、評論や随筆などの考えさせる文章を日頃から読み込んでおくということでしょうか。
また、漢字の読み、書き取りは必ず出題されます。ただし、それほど難度の高い問題ではないと思われますので、基礎力をしっかりつけておくことが肝要です。
古文、漢文も必ず出題されます。
古文の問題は、それほど難易度の高いものは出されないようですので、まずは、文章の流れと意味を理解することができるよう、普段から古文の文章に親しむことが大切でしょう。
漢文の問題も必ず1問は出されるようです。
今年は、返り点の打ち方でした。
漢文については、基礎を一通り押さえておけば十分でしょう。
次は、社会です。
社会と理科は、難易度の高い問題が出されているとの指摘が新聞に有識者のコメントして掲載されていました。
社会について言えば、地理の分野の資料読み取りや地図読み取りについては、今年は、それほど難しくはなかったと思います。
問題は、歴史です。
(1)古墳時代に朝鮮半島から日本列島に移住してきた人々を何と呼ぶか、(2)織田信長の天下統一過程における室町幕府との関係、(3)鎖国から開国に進んだときの諸事件の順序など、歴史の流れの細部まで理解していないと解答できない問題が目立ちました。
政治・経済の分野では、経済に関する問題は、基本的なものでしたが、政治については、憲法上の新たな人権についての理解を問う問題、地方自治の直接請求権にかかる署名者数の要件などは、細部の理解が求められる問題が出され、正答を出すことが難しかったと思います。
次に、理科です。
まず、理科については、大問の数が九つと、全体的に問題数が多いとの印象があります。
その中で注意すべき問題としては、やはり計算が必要な問題でしょうか。
(1)図から断層のずれの大きさを読み取る問題、(2)葉と茎からの水分蒸発量を計算する問題、(3)水溶液に溶け込んだ溶質の量を計算する問題、(4)燃焼における物質の重さを求める問題、(5)滑車にかかる力を求める問題などは、計算が必要でした。
中学校の理科は、分野が多岐にわたりますが(植物、溶解、光、音、力、地震、化学変化、呼吸、消化、動物、電流、気象、運動、遺伝、酸・アルカリ、天体など)、どの分野もきちんとした理解を持っていないと高い得点をとることが難しい科目だと思います。